ずっとDJになりたいと思っていましたか?お気に入りのクラブやフェスティバルでDJのプレイに魅了されたり、YouTubeのパフォーマンス動画に刺激を受けたことがあるなら、今こそあなた自身がDJの世界を探求する時かもしれません。
DJプレイは、2曲以上のトラックを音楽的にミックスし、オーディエンスに向けて楽曲を届ける表現手法です。音楽やテクノロジーに惹かれる人にとって、魅力的な趣味でありキャリアにもなり得ます。
DJを始めるのはハードルが高そうに見えるかもしれませんが、大好きな音楽をオーディエンスに届ける喜びは計り知れません。このアートフォームに心惹かれるなら、一歩を踏み出してDJのやり方を学んでみる価値は十分にあります。
この記事では、さまざまなDJのスタイル、必要なDJ機材、スキルアップに役立つTraktorを使用するメリット、必須のDJテクニック、初心者向けのアドバイスなどを詳しくご紹介します。
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デッキの直感的なコントロール、エフェクト、ワンタッチのループなどを備えた、DJのためのハードウェア&ソフトウェアの究極のプラットフォームTraktorと一緒に学んでいきましょう。
DJとは?
「ディスクジョッキー(disc jockey)」の略称であるDJは、オーディエンスを楽しませるために音楽をセレクトし、ミックスして届ける熟練したキュレーター兼パフォーマーです。DJはターンテーブル、ミキサー、デジタルソフトウェアなどの様々なオーディオ機器を駆使し、シームレスにトラックを繋ぎ、楽曲間のスムーズなトランジションを作り出して、イベントやクラブ、パーティーの雰囲気を盛り上げます。
DJは音楽ジャンルやクラウドの好みに精通していることが多く、観客のムードやテイストに合わせてプレイリストやライブパフォーマンスを組み立て、心に残る魅力的な音楽体験を生み出します。DJは音楽シーンやナイトライフにおいて重要な役割を果たし、サウンドスケープを形作ってダンスフロアを熱気で満たし続けます。
DJのタイプ
現代のDJシーンは非常に多様で、今日の音楽業界にはさまざまなタイプのDJが存在しています。

クラブDJ
クラブDJは主にナイトクラブやバーでプレイし、ダンスフロアのクラウドを盛り上げ続けます。これは多くの人が真っ先に思い浮かべるDJの姿でしょう。彼らは少なくとも2つの異なるトラックをミックスします。クラブDJには、クラウドの反応を読み取り、観客を躍らせ続けるためにセットを調整する能力が求められます。一般的にクラブDJは会場に常設された機材を使ってプレイします。単発のイベントに出演することもあれば、特定の会場で定期的にプレイするレジデントDJになることもあります。
DJ / プロデューサー
DJ / プロデューサーは、自身のオリジナル楽曲の制作や、マッシュアップ、リエディット、リミックスを手がけるアーティストです。このタイプのDJは世界中のクラブや音楽フェスティバルでプレイします。DJ / プロデューサーは自身のリリース作品を通じて知名度を高め、地元以外の場所で注目のギグを獲得し、一段上の成功を収めることができます。単にDJをするだけでなく、音楽を通じて「表現したいこと」がある人にとって最適な道です。
ターンテーブリスト
ターンテーブリストは、ターンテーブルをひとつの楽器として扱うDJです。定義上、ターンテーブリストはターンテーブルやコントローラーでのスクラッチやサンプルを音楽的に使った即興演奏を行います。このタイプのDJはルーティンを組んで動画を制作したり、特別なライブパフォーマンスを披露したりすることがよくあります。通常のクラブセットをプレイすることもできますが、スクラッチやビートジャグリングが盛り込まれるため、際立ってユニークなセットになります。ターンテーブリストはフェスティバルやクラブでプレイするほか、自身のYouTube、Twitch、TikTokアカウントでクリエイティブな作品を発信していることも多いです。
モバイルDJ
モバイルDJは、企業イベント、プライベートパーティー、結婚式など、DJが必要とされるあらゆる場所へ出張してプレイします。プロフェッショナルな音響システムや照明機材を持ち込み、イベントの司会進行(MC)を務めることも求められます。遠征が必要になることも多く、数十年におよぶ様々なジャンルを網羅した膨大な音楽ライブラリが必要です。音楽的な知識に加えて、機材を運ぶための体力や車両、そして出演依頼を獲得するためのビジネスセンスも求められるスタイルです。
ラジオDJ
ラジオDJは、インターネットラジオ、衛星ラジオ、従来の地上波ラジオなどで生放送や録音番組のホストを務めます。歴史的にラジオDJは影響力のあるテイストメイカーであり、自身の番組で流す曲をすべて自分で選曲していました。時代の変化に伴い、商業ラジオにおけるDJの役割は選曲よりもトークや進行のホスト業務へとシフトしてきています。しかし、カレッジラジオやインディペンデントなラジオ局で番組を持つDJは、現在もすべての選曲を自身で行い、新しい音楽を広める役割を担っています。
DJに必要な機材は?
DJを始めるには、適切なDJ機材が必要です。熱気あふれるミックスと忘れられないパフォーマンスを生み出すための、必須のツールと機材を詳しく見ていきましょう。

ノートパソコン
デジタルDJを行うなら、ノートパソコンへの投資をおすすめします。DJソフトウェアの実行のみを目的とする場合でも高速なコンピューターが必要であり、音楽制作も視野に入れるならさらにパワフルなスペックが求められます。
ノートパソコンのCPUとRAM(メモリ)には細心の注意を払いましょう。CPUはすべての処理計算を行い、RAMはコンピューターの作業用メモリであり、複数のプログラムを同時に実行するために不可欠です。お使いのマシンで快適に動作するか、ソフトウェアの必要スペックを必ず事前に確認してください。
DJコントローラー
DJを始める上で最も費用対効果が高くおすすめな方法のひとつが、DJコントローラーの導入です。DJコントローラーは、DJミキサー、2つのジョグホイール、パッド、そして標準的なクラブ標準レイアウトが一体となったオールインワンのソリューションを提供します。
DJコントローラーはTraktor PlayやTraktor Pro 4などのDJソフトウェアと連携し、プログラムのあらゆる要素をコントロールしながら、2曲(Traktor Pro 4ならそれ以上)のトラックをクリエイティブにミックスできます。
DJコントローラーは軽量で持ち運びやすく、DJの基本を習得するのに最適です。クラブDJやモバイルDJにとっても優れた選択肢であり、イベントやパーティーへ手軽に持ち運ぶことができます。
Traktor MX2は、初心者DJに最適なコントローラーです。
最大4トラックまでのミックスを行いたいDJには、Traktor Kontrol S4やTraktor Kontrol S3の検討をおすすめします。
アナログレコードでプレイするDJは、Traktor Kontrol S4にターンテーブルを接続することで、自身のレコードコレクションをデジタルセットに織り交ぜてミックスしたり、DVS対応によってデジタル楽曲をコントロールしたりすることができます。
DJコントローラーのもうひとつの魅力的な選択肢が、新しいTraktor X1 MK3です。このポータブルで汎用性の高いDJコントローラーは、エフェクト、ループ、ミキシングにおける無限の可能性をもたらし、ダイナミックで柔軟なDJ体験を提供します。
ヘッドホン
すべてのDJにとって、DJ用ヘッドホンは必須のアイテムです。装着感が良く、音を明瞭にモニタリングできる高品質なヘッドホンをしっかり比較して選びましょう。ヘッドホンをDJコントローラーのヘッドホン出力に接続することで、再生中の1つまたは複数のトラックをモニターできるようになります。
DJソフトウェア
Traktor Pro 4などのDJソフトウェアを使用すると、最大4トラックを同時にミックスできます。これから始める場合は、まず2トラックのミキシングから始めて、最大2トラックのミックスが可能な合理化されたTraktorソフトウェア、Traktor Playの利用を検討してみるのもよいでしょう。
Traktorはビートマッチングのスキルを磨くのにも最適ですが、テンポベースのGrid(グリッド)にトラックを揃えることも可能です。
セットの事前準備でトラックをGridに合わせておけば、パフォーマンス中にSyncボタンを使ってすばやくビートマッチングを行えます。Traktorではトラックにキューポイントを設定したり、ループを作成したりできるほか、業界最高峰のエフェクトも搭載されています。
さらにTraktorでは、Traktorの各機能をMIDIコントローラーにマッピングすることも可能です。Traktorでのミキシングを体験してみたい方は、無料のTraktor Pro 4 デモ版をご利用いただけます。
Traktor Pro 4を入手 Traktor Playを入手
DJ機材のセットアップ方法
正確なプレイで音楽の創造性を解き放てるよう、DJ機材のセットアップに関する基本的な手順を確認していきましょう。

DJが最初に行うべきことは、各機材の接続方法を覚えることです。
コントローラーは電源ケーブルを使って電源に接続する必要があります。また、ノートパソコンまたはコンピューターにTraktorソフトウェアをインストールしておく必要があります。コントローラーはUSBケーブルでノートパソコンに接続します。
スピーカーは、XLR、RCA、または1/4インチケーブルを使用して、コントローラーのメイン出力またはブース出力に接続します。メイン出力はオーディエンス向けの音響システムに使用します。ブース出力は、DJが自身のミックスをモニターできるようにするためのモニタースピーカー(DJ側を向いたスピーカー)用です。自宅でDJシステムをセットアップする場合は、メイン出力とブース出力のどちらを使用しても構いません。ヘッドホンはDJコントローラーのヘッドホン出力に接続します。
DJになる方法
DJとしての歩みを始めるには、選曲や楽曲の整理、DJテクニックの習得、ハーモニックミキシングの理解など、さまざまな要素が関係してきます。
1. 選曲
DJにとって最も重要な要素のひとつが音楽です。さまざまなスタイルの音楽を聴くことで、自分が本当に好きなサウンドが見えてきます。惹かれるジャンルを選び、オーディエンスに伝えたいメッセージや感情を表現できるトラックをセレクトしましょう。
DJは常に新しい音楽を「ディグ(発掘)」し続けることが大切です。新しい楽曲との出会いのために、少なくとも1つのストリーミングサービスに登録することをおすすめします。オンラインにはBeatport、Beatsource、Bandcampなど、楽曲を購入できる優れたデジタルストアが数多くあります。その他にも、Juno Download、Boomkat、Qobuz、新設のElectrofans Music Storeなどもチェックしてみましょう。
よりメインストリーム向けのダウンロードサイトとしては、iTunes、Amazon、7digital、HDtracksなどがあります。
月額料金を支払うことで、ダウンロード可能な膨大なトラックライブラリにアクセスできるオンラインDJプールも数多く存在します。DJプールは、活動を始めたばかりで楽曲コレクションを増やしたい場合や、楽曲のリ・エディット版を探したい場合に特に有効な手段です。代表的な人気サイトには、BPM Supreme、DJcity、zipDJ、Promo Onlyなどがあります。
ダウンロードプールはトラックを1曲ずつ購入するよりもコストパフォーマンスが高く、ラテン、レゲトン、ダンスホールといった特定ジャンルの専門的なコレクションを築きたい人向けのプールも数多くあります。
また、ストリーミングを活用したDJプレイも注目を集めており、これこそがDJの未来の姿かもしれません。Beatport StreamingとBeatsource Streamingは、Traktor PlayやTraktor Pro 4内で膨大なカタログに直接アクセスできるストリーミングサービスです。Beatsource Streamingを利用すれば、ローカルに保存している既存の楽曲コレクションと新しいトラックをシームレスにブラウズし、タグ付けし、ミックスすることができます。
2. 楽曲コレクションの整理
楽曲が揃ったら、それらを一括して保存する場所を決める必要があります。ノートPC本体でも、外付けハードドライブでも構いません。Traktor PlayやTraktor Pro 4では、楽曲をプレイリストに整理することができます。プレイリストの分け方としては、ジャンル別(ハウス、テックハウス、テクノなど)や、楽曲を購入した月別などが考えられます。
キー(調)ごとに整理するのもよいですし、特定のイベント向けに選曲する場合は、イベント名をプレイリストのタイトルにするのもおすすめです。

各プレイリスト内では、表示するヘッダー項目(タイトル、アーティスト、BPM、リリース日など)を自由に選択できます。また、キーやBPM、曲名やアーティスト名のアルファベット順でソートすることも可能です。コレクションの規模が大きくなってきたら、しっかりと時間をかけて整理しておくことを強くおすすめします。DJセットの最中に、かけたいトラックをすばやく見つけることができるようになります。
3. 基本的なDJテクニック
優れたDJになるためには、基礎の習得が不可欠です。このセクションでは、シームレスなミックスを作るためにDJを目指すすべての人が知っておくべき基本テクニックを詳しく解説します。

DJプレイを始める前に、音楽のビート(拍)の数え方を覚えることが大切です。ダンスミュージックやアーバンミュージックは4/4拍子で作られており、1小節に4拍あります。4/4拍子のカウントを覚えるには、お気に入りの曲を再生し、最初のキックドラムが鳴ったところから次のようにカウントしてみましょう。
ワン・ツー・スリー・フォー、ツー・ツー・スリー・フォー、スリー・ツー・スリー・フォー、フォー・ツー・スリー・フォー、ファイブ・ツー・スリー・フォー、シックス・ツー・スリー・フォー、セブン・ツー・スリー・フォー、エイト・ツー・スリー・フォー。
これで8小節をカウントしたことになります。エレクトロニックミュージックの大半は、この8小節の周期を基本として楽曲が構成されています。ダンスミュージックやアーバンミュージックでは、通常8小節または16小節ごとに展開が変化します。このカウント方法をガイドとして活用し、トラックをどのタイミングでスタートさせ、次の曲をミックスインしていくかを掴みましょう。
以下は、トラックのミキシングを始めるための基本的なステップです。
- DJソフトウェアのTraktor Pro 4をご使用の場合は、Track CollectionまたはプレイリストからDeck Aにトラックをドラッグします。次にミックスする曲を選ぶ基準となるため、そのトラックのキーとBPM(Beats Per Minute)を確認しておきましょう。2つのトラックをミックスする際は、キーの相性が良く、BPMの差が約±5 BPM以内に収まっているのが理想的です。
- コントローラーやDJミキサーでトラックを再生するには、Deck Aのチャンネルフェーダーを一番上まで上げます。再生時にトラックのレベルがレッドゾーンに入らないよう、ゲインレベルは0 dB以下に設定しましょう。Cueボタンを押すと、ヘッドホンでトラックの音をモニターできます。
- エレクトロニックミュージックや多くのDJリ・エディットには、主にパーカッションで構成されたイントロとアウトロがあり、これらはミックスの練習に最も適したパートです。トラックを再生して、イントロの展開を把握しましょう。何小節ありますか?ベースラインが入ってくるのはどのタイミングでしょうか?トラックの構成についてできるだけ多くの情報を把握してください。次に、トラックのアウトロを探してみましょう。曲の終盤に向かってパーカッシブなグルーヴへと落ち着いていく部分です。Traktor Pro 4では、イントロとアウトロで波形の色が変化することにも気づくはずです。
- Deck Bに、1曲目とBPMの差が5以内で、キーの相性が良い2曲目のトラックをロードします(詳細は次のセクションを参照)。Deck Bのトラックをヘッドホンで聴くには、Deck BのCueボタンを押します。マスター出力から音が出ないよう、Deck Bのチャンネルフェーダーを下げておきましょう。Deck BのSyncを押して、トラックのBPMをDeck Aと同期させます。
- Deck Aに戻り、トラックのアウトロ部分を探します。Traktor Pro 4でCueポイントを作成して印をつけておくと便利です。
- 次に、トラックを最初から再生します。アウトロの16小節または32小節前になったら、Deck Bの再生ボタンを押してミックスインを始めましょう。Deck Bのチャンネルフェーダーをゆっくりと上げ、両方のトラックが同時に鳴っている音を聴きます。うまく合っていれば、1つの曲のように自然にブレンドされるはずです。もし音がバラバラに聴こえる場合は、ビートがずれて崩壊した状態(いわゆる「トレインレック」)になっているため、綺麗に聴こえるようミックスをやり直す必要があるかもしれません。
- Sync機能を使いたくない場合は、Deck Bのピッチを調整して、Deck Aで再生中のトラックのBPMに合わせることができます。Traktor Pro 4では、各トラックのBPMが右上に表示され、現在再生されている実際のBPMが右下に表示されます。Deck AのBPMに合わせる必要があるのは、この右下に表示されているテンポです。
重要な注意点:トラックのBPMが揃っているからといって、ミックスが自動的に適切なタイミングで合わさるわけではありません。トラックの楽曲構成を理解し、2曲目をどのタイミングで重ね始めるかを見極める必要があります。
4. ハーモニックミキシング
音楽のバックグラウンドや音楽理論の知識がなくても、ハーモニックミキシングの手法を活用することをおすすめします。調和するキー同士のトラックをミックスすれば心地よく響きますが、キーが合っていないトラック同士を重ねると不協和音になり、音程が外れたような響きになってしまいます。
ダンスミュージックやアーバンミュージックの多くは、メジャーキー(長調)またはマイナーキー(短調)で作られています。メジャーキーは明るく高揚感のある響き、マイナーキーはより哀愁を帯びたメランコリックな響きを持ちます。Mixed In Keyのようなプログラムを使えば、Traktor PlayやTraktor Pro 4にインポートする前にトラックを解析できます。また、Traktorソフトウェア自体にも独自のキーシステムが搭載されています。
TraktorはOpen Key表記を採用しており、Traktorにインポートされた楽曲はこのキー表記で自動解析されます。Open Keyサークル(下の画像)では、外側のリングがメジャーキー、内側のサークルがマイナーキーを表しています。

サークル上で隣り合っているキー同士は相性が抜群です。現在再生中のトラックと同じキー、または数値が1つ大きいか小さいキーのトラックを選ぶことで、調和の取れた選曲ができます。
最もシンプルなハーモニックミキシングは、同じキーのトラックを2曲ミックスすることです。メジャーキーとマイナーキーをミックスしたい場合は、数字が同じでアルファベットが異なるキーを合わせることができます。ハーモニックミキシングにおいて最も大切な鉄則は、自分の耳を信じて2曲が美しく響き合い、引き立て合っているかを確認することです。
5. トランジション
シンプルなミックストランジションでは、Deck Aでトラックを再生し始める際、トラックのEQをフラットにしておく必要があります。つまり、Hi、Mid、LowのEQをブーストもカットもせず、0に設定しておくということです。
Deck Bでミックスインするトラックの準備ができたら、再生中のベースラインと干渉しないよう、Deck BのLow EQを下げておきます。Deck Bのボリュームをゆっくりと上げ、2曲をブレンドさせていきましょう。Deck BのLow EQを上げると同時に、Deck AのLow EQを下げます。そして、Deck Aのチャンネルフェーダーをゆっくり(あるいはすばやく)下げていきます。
6. ルーピング
DJプレイ中、ループを作成したくなる場面は頻繁に訪れます。例えば、トラックのイントロやアウトロを長くしたい時、アーティスティックなミックスを演出したい時、あるいは友人と話し込んでしまい曲が終わらないよう急いでループを組む必要がある時などです。
Traktorでのルーピングはとても簡単で、トラックの下にあるボタンを押してループする小節数を選ぶだけです。数字(1、2、4、8、16、32など)は、Traktorがループする拍数に対応しています。ループは自動的に作成されて再生が続き、同じループボタンをもう一度押すか、Activeボタンを押してループを解除するまで維持されます。

7. エフェクト
Traktorには、先進的なサウンドのエフェクトが豊富に揃っています。Traktor Pro 4にはDeck FX(Single FXおよびGroup FX)とMixer FXの2種類のエフェクトが用意されています。
Traktorには、Single FXまたはGroup FXとして使用できる40種類以上のエフェクトが搭載されています:
- Traktorの右上隅にあるFXボタンをクリックしてエフェクトを表示し、ドロップダウンリストからエフェクトを選択します。
- Preferencesパネルで「2 FX Units」を選択し、FX 1とFX 2で「Single」を選択します。これで2つのシングルユニットエフェクトが使用可能になります。FX 1にDelayを、FX 2にReverbを選択してみましょう。エフェクトを適用するには、Deck AでFX 1を選択し、Delayをオンにします。
- ディレイのD/W(Dry/Wet)ノブを上げて、トラックにエフェクトをかけます。ディレイは、素早くオンにしてからオフにするだけでも効果的なアクセントになります。
エフェクトの使い方に決まったルールはありませんが、かけすぎには注意しましょう。料理のスパイスと同じように、エフェクトはミックスに彩りを添えるためのものです。すべてのエフェクトを一度に使おうとせず、まずはディレイやリバーブなどいくつかのエフェクトから試してみて、サウンドがどのように変化するかをしっかり掴みましょう。
8. クラウドの反応を読む
基本をマスターして楽曲ライブラリを構築したら、DJとして上達するための最良の方法は観客の前でプレイすることです。
プレイを始める前であっても、年齢層や服装など観客の様子を見ることで、その場の雰囲気をある程度掴むことができます。トラックをプレイしながらクラウドを観察し、どのような反応をしているかを見届けましょう。踊って楽しんでくれているでしょうか?それとも、自分では良いと思った曲をかけた時にダンスフロアから離れていってしまっているでしょうか?観客が自分とまったく同じ音楽の好みを持っているとは限りません。

優れたDJになるには、自分だけでなく観客も気に入るような楽曲をセットに組み込むことが重要です。もしフロアの反応が今ひとつだと感じたら、曲を切り替えて場の空気を変える必要があります。
選曲するトラックが持つ全体的な「ムード」には常に気を配りましょう。グルーヴィーな曲は人々を踊らせ、メランコリックな曲はその感情の波をフロア全体へと広げていきます。
音楽は人々の感情にダイレクトに響くからこそ、1曲1曲のセレクトを大切にしましょう。フロアの熱量を保ち、クラウドを踊らせ続けてください。イベントの終わりに全員が笑顔になり、また次回の出演に声をかけてもらえるようになるはずです。
DJマーケティング:DJとしてのセルフブランディング方法
DJとしてのセルフマーケティングは、DJプレイそのものと同じくらい重要な要素の1つです。ブッキングされたり、SNSでフォローしてもらったりするためのきっかけをオーディエンスに与えることが不可欠です。現代において、SNSでの存在感を持つことは必須と言えます。YouTube、TikTok、Instagram、Facebook(またはそのすべて)に向けたコンテンツを作成しましょう。ショートミックス、チュートリアル、アーティスティックな写真、ギグの動画、DJのヒントなど、さまざまなコンテンツのアイデアを練ってみてください。
ブランドを確立するためのもう1つの優れた方法は、プロによるプレス用写真を撮影し、自身のウェブサイトを立ち上げることです。クリエイティブなアイデアを得るために、お気に入りのDJがオンラインでどのようにセルフプロモーションを行っているかをリサーチしてみましょう。TwitchやYouTubeでの定期配信や、メーリングリストの配信を行っているでしょうか? そうしたプラットフォームを活用するのも1つの方法です。彼らはレジデントDJを務めているでしょうか? クラブやバーでのレジデントDJの獲得を目指したり、独自のパーティーシリーズを立ち上げたりするのも良いでしょう。
自分のミックスやデモは、SoundCloudやMixcloudなどのプラットフォームにアップロードし、そのリンクをSNSに投稿できます。また、ミックスしている様子を動画で撮影し、YouTubeに投稿するのも効果的です。より短いミックスやDJコンテンツは、TikTokやInstagramに投稿すると良いでしょう。
お気に入りのトラックを集めた独自のSpotifyプレイリストを作成し、定期的に更新してみましょう。SNSを活用して、そのSpotifyプレイリストをプロモーションすることもできます。ファン、プロモーター、オーガナイザーに向けて、自身のミックスやDJスキルをアピールするための独自の方法を見つけることが大切です。3〜6ヶ月ほど経ったら、これまで作成したコンテンツを振り返り、どのマーケティングやプロモーション戦略が自分に最も効果的だったかを検証してみましょう。
DJになって新たな一歩を踏み出す
DJへの道を歩み始めるのは、決して簡単なことではありません。時間やリサーチ、DJ機器やソフトウェア、そして学ぶ意欲、練習、スキルを磨く努力が求められます。DJとしてのキャリアを目指すのであれば、前進するためのビジネススキルや人脈作りのスキルも必要になるでしょう。
趣味としてDJを楽しみたい場合でも、プロを目指す場合でも、DJは素晴らしくやりがいのあるアートフォームであり、非常に楽しいものです。音楽が好きで、それを誰かと共有したいと考えているなら、DJはそのための絶好のチャンスを与えてくれます。
DJ機器を使い、新しいツールや音楽について学び続けることは常に良い刺激となり、いつでも新しい発見があります。Traktor MX2やTraktor X1 MK3といったDJコントローラーを手に入れ、Traktor PlayやTraktor Pro 4などのDJソフトウェアを使って、DJとしての旅を始めましょう。あなたのDJへの第一歩がインスピレーションに満ちたものとなり、新しい情熱にたくさんのサポートが得られることを願っています!