|Tim Cant

ベースラインの作り方:楽曲を支える8つの重要ステップ

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how to write a bass line

ベースラインは、現代のポピュラー音楽のほぼすべてのスタイルにおいて基本的な要素であり、トラックに重厚感とグルーヴを与える役割を果たします。今回のベースラインの作り方チュートリアルでは、ベースパッチの選び方、コード進行から優れたベースラインを組み立てる方法、リズムやバリエーションの加え方、そしてベースを完璧にミックスする方法を解説します。

本ガイドではクラシックでファンキーなハウスミュージックのスタイルで進めますが、ここで学ぶ内容はあらゆるジャンルに応用できます。

ベースラインの作り方を学ぶ:

  1. ベースサウンドを選ぶ
  2. コードからシンプルなベースラインを導き出す
  3. ベースラインでリズムを作る
  4. ベースラインにバリエーションを加える
  5. ルート音から離れる
  6. 高度な表現を取り入れる
  7. より長いグルーヴを作る
  8. サブベースを追加する

ベースラインの作り方を学びながら実際に試してみたい場合は、Native InstrumentsのパワフルなシンセMASSIVE Xの詳細をご覧ください。

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ベースラインとは?

ベースラインとは、ベースギターなどの低音楽器で演奏される一連の音符であり、楽曲の土台とハーモニーを提供します。ベースラインは通常、コードのルート音を演奏し、曲のコード進行に追従します。音楽のグルーヴや全体的な雰囲気を決定づけ、他の楽器がその上に重なるための基盤となります。

ベースラインの作り方

1. ベースサウンドを選ぶ

ベースラインは単独で存在するものではなく、トラックのビートや他のあらゆる音楽要素と調和する必要があります。この例ではDAWのプロジェクトテンポを125に設定し、プロジェクトのオーディオトラックにコードとビートを追加します。

125 BPMのビートとコードのオーディオトラックを表示するDAWのアレンジメントビュー
DAWにコードとビートをドラッグ

一緒に再生すると、次のように聴こえます。

ここで用意したのは、16分音符のスウィングとジャジーなセブンスコードを取り入れたハウスグルーヴで、ファンキーなベースプレイにぴったりの伴奏です。コードは滑らかに響き、複雑すぎないため、表現力豊かなベースラインを展開する余地があります。ミックスには中音域の倍音成分を含んだベースが入るスペースがあるため、適度に豊かなサウンドを見つけましょう。

MASSIVE XをMIDIトラックにロードし、プリセット名をクリックしてブラウザーを開きます。ブラウザーでBassタグをクリックし、ベースサウンド以外のプリセットを絞り込みます。プリセットをダブルクリックするとロードして試聴できます。ここではMonkey Forestをロードしましょう。

Monkey ForestサウンドでBassタグが選択されているMassive Xのプリセットブラウザー
MASSIVE XのMonkey Forestプリセット

これはパンチがあり倍音豊かなベースサウンドで、今回の目的に最適です。ローエンドの量はそれほど多くありませんが、それは後で対応できます。現時点でこのサウンドはインスピレーションを与えてくれ、制作中の楽曲にも合っているため、ベースラインの作成を始めましょう。

2. コードからシンプルなベースラインを導き出す

現状ではこのベースサウンドはコードやビートに対して少し音量が大きすぎるため、音量のバランスが同程度になるよう下げましょう。MASSIVE Xのトラック名をMonkey Forestにし、-9.5 dBに設定します。

Monkey Forestトラックの名前を変更し、音量を下げる
Monkey Forestトラックの名前変更と音量の調整

まずは、できる限りシンプルなベースラインを作ることから始めましょう。コード進行のルート音を追っていきます。コード進行はGmin7、Dmin7、Fmin7、Gmin7です。MIDIでは次のようになります。

コード進行
コード進行

そこでルート音を追って、G1、D2、F1、G1を演奏するベースラインをシーケンスしましょう。

コードに追従するベースラインの作成
コードに追従するベースラインの作成

これは比較的ソリッドに聴こえますが、それほど刺激的ではありません。アレンジを加える前に、ミックスの観点から少し考えてみましょう。ベースラインにはミックスに重厚感を加えてほしいところですが、D2が鳴るとその重厚感が少し失われてしまいます。D2をD1にオクターブ下げてトランスポーズし、どのように聴こえるか確認してみましょう。

ベースラインをD1にトランスポーズ
ベースラインをD1にトランスポーズ

こちらは前のバージョンよりも重厚感がありながら、パワーを失ってしまうほど低くなりすぎることもありません。

3. ベースラインでリズムを作る

次に、ベースラインにリズムを加えていきましょう。このトラックのビートは、典型的なハウスの4つ打ちスタイルで毎拍キックが入っており、それにそのまま従ってしまうとあまり面白みのないリズムになってしまいます。

ビートに合わせたベースライン
ビートに合わせたベースライン

そこで、シンコペーションを取り入れてみましょう。2拍目と3拍目に付点8分音符を2つ配置し、その後に8分音符を続けることで、アクセントをビートの頭からずらします。

ベースラインへのシンコペーションの追加
ベースラインへのシンコペーションの追加

これで、音楽的な面白さがぐっと増してきました。

ここではレガートのノートを使用している点にご注目ください。よりアグレッシブなサウンドにしたい場合は短めのノートを使うこともできますが、長めのノートでパッチのローエンドをしっかり響かせることが、求めているベースラインの重厚感につながるため、音符の長さをできるだけ長く保っています。

4. ベースラインにバリエーションを加える

コードのルート音をそのままなぞるだけでなく工夫を加えることで、より表情豊かな雰囲気を生み出すことができます。手軽に変化をつける方法のひとつは、いくつかのノートを1オクターブ上にトランスポーズすることです。当然ながらそれらの音は低音や重厚感が薄れますが、その分ベースラインのリズムに変化が生まれます。各コードの最後の音を1オクターブ上にトランスポーズしてみましょう。

ノートを1オクターブ上にトランスポーズ
ノートを1オクターブ上にトランスポーズ

面白みが増したものの、どのコードでもまったく同じパターンが演奏されており、表現の余地はまだ残されているように感じられます。

5. ルート音から離れる

現段階では、オクターブ違いを交えているとはいえ、依然として各コードのルート音のみを使用しています。もう少しニュアンスを加えるために、コードの構成音から別の音を使ってみましょう。

最初の2つのコードでオクターブ上げた部分を、半音2つ分下げてみましょう。これにより、オクターブではなくセブンス(7度)の音になります。

オクターブの跳躍をセブンスに下げる
オクターブの跳躍をセブンスに下げる

これで音楽的に面白くなってきましたが、最後のG2が少し浮いて聴こえるため、G1に戻しましょう。

最後のオクターブ跳躍を元に戻す
最後のオクターブ跳躍を元に戻す

最初の2つのコードはまだ同じパターンを演奏しているため、次のように、最初のオクターブ跳躍の直前の音をセブンスに下げて変化をつけましょう。

セブンスに下げる
セブンスに下げる

6. 高度な表現を取り入れる

現在のところ、3つ目のコードのF2ノートは問題なく聴こえます。セブンスではなくオクターブ上を鳴らすことで前の2つのコードと差別化されていますが、さらに表情をつける余地があります。モジュレーションを活用して、この音に特徴を持たせましょう。

ベースラインの他の部分では最小値に保ちつつ、3つ目のコードのF2ノートのみモジュレーションホイールの値を100に設定します。これにより、3つ目のコードのF2ノートにのみビブラートが追加されます。

3つ目のコードのF2ノートにビブラートを追加
3つ目のコードのF2ノートにビブラートを追加

これによってその音が際立ち、ベースラインの面白さが保たれます。

7. より長いグルーヴを作る

現在、ベースラインは4小節の繰り返しグルーヴになっています。簡単な編集をひとつ加えるだけで、これを8小節のグルーヴに発展させましょう。ベースラインを複製して展開し、8小節目末尾の最後の音から16分音符分あとに別のノートを追加します。

8小節のグルーヴを作成
8小節のグルーヴを作成

これによりベースラインの過度な単調さを防ぎ、トラックのグルーヴを維持できます。

先ほど、このハウスビートには16分音符のスウィングが少しかかっていると触れました。この最後の音は16分音符の位置にありますが、ストレートに演奏したほうが良く聴こえるため、ベースラインにスウィングを適用する必要はありません。

楽曲的な面ではベースラインが完成しましたが、ミックスの面でもさらにクオリティを高められないか見ていきましょう。

8. サブベースを追加する

先ほど確認したとおり、Monkey Forestパッチにはサブベースがあまり多く含まれていません。より低域の豊かなプリセットをレイヤーすることで、この点を改善できます。MASSIVE Xを立ち上げた新しいMIDIトラックを作成し、プリセットブラウザーで再びBassタブをクリックしてベースパッチのみを表示します。Funk Oneパッチをダブルクリックしてロードしましょう。

MASSIVE X Funk Oneプリセット
MASSIVE X Funk Oneプリセット

このパッチにはサブベースが十分に備わっています。ローエンドが非常に重厚で、豊かな厚みをもたらしてくれます。Money ForestトラックからMIDIパートを複製し、新しいトラックに「Funk One」と名前を付けて音量を-14.5 dBまで下げましょう。

ベースラインのMIDIを複製
ベースラインのMIDIを複製

レイヤーしたシンセのサウンドを聴いてみましょう。

Funk Oneトラックをミュートしてみると、このプリセットではモジュレーションホイールの値の処理がMonkey Forestプリセットとは異なっていることが分かります。モジュレーションを適用するのではなく、シンセのフィルターを開く仕組みになっています。

ですが、今回は重みのある低音だけを残し、このプリセットの中高音域をすべてカットするため、あまり問題にはなりません。Funk Oneのパッチにフィルタープラグインを追加し、24 dBのローパスフィルターを445 Hzに設定しましょう。

サブの中高音域をフィルターでカット
サブの中高音域をフィルターでカット

フィルターを適用したサブベースのソロサウンドを聴いてみましょう。

完成したベースラインを、ミックスの他のすべての要素と一緒に聴いてみましょう。

サブレイヤーから中高音域をカットしたことで、よりクリーンで輪郭のはっきりしたサウンドが得られました。これで完成です。ファンキーなシンコペーションとグルーヴィーなバリエーションを備えた、重厚感のあるベースラインに仕上がりました。

ベースライン制作をスタート

ここでは、ベースパッチの選び方、コード進行からのベースラインの組み立て方、バリエーションの追加方法、そして楽曲を支える迫力のあるベースラインを作るためのレイヤリング手法について見てきました。ベースラインについてさらに詳しく知りたい方は、ベースを目立たせる方法、ベースの役割と仕組み、そしてビートメイクの方法に関するチュートリアル記事もご覧ください。

あらゆるベースサウンドのニーズに応えるMASSIVE Xのデモ版もぜひチェックしてみてください。

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