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テクノの作り方

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how to make techno

テクノは、20世紀において最も重要かつ影響力のある音楽ジャンルのひとつです。エレクトロニック・ミュージックと聞いて、真っ先にテクノを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、テクノとは具体的にどのような音楽で、どこから生まれたのでしょうか?そして、オリジナルのテクノトラックはどうやって作ればよいのでしょうか?

この記事ではテクノに迫り、この重要な音楽ジャンルの歴史や特徴を掘り下げます。その上で、テクノの作り方を解説していきます。サウンドの選定から作曲、アレンジまで、オリジナルのトラック制作に必要なステップを順を追ってご紹介します。手順に沿って進めれば、すぐにテクノのビートを作れるようになるはずです。

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このチュートリアルは、MOTOR IMPACT Expansionを使って進めることができます。

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テクノとは?

テクノはエレクトロニック・ダンス・ミュージックのサブジャンルであり、主にダンサブルな四つ打ち(four-on-the-floor)のリズム、シンセサイザー、ドラムマシン、そしてループベースのアレンジスタイルで構築されます。力強い反復、シンセ特有のテクスチャー、未来的なテーマなどが特徴的です。

あらゆるエレクトロニック・ダンス・ミュージックを指して「テクノ」と呼ぶ人もいますが、エレクトロニック・ミュージックの世界において、それは通常、1980年代にデトロイトの黒人ミュージシャンたちによって生み出された先駆的なダンスミュージックのサブジャンルを指します。

ヨーロッパで絶大な人気を誇るテクノですが、その発祥はミシガン州デトロイトの郊外で、ドラムマシン、シンセサイザー、そしてヨーロッパのシンセポップを探求していた数人の若いアフリカ系アメリカ人たちによって作られました。彼らはThe Belleville Threeと呼ばれるグループを結成し、やがてヨーロッパ全土へ広がり多様なサブジャンルへと分岐していく新たなジャンルの先駆けとなりました。1985年にJuan AtkinsがModel 500名義でリリースした「No UFO’s」は、史上初のテクノトラックとして広く知られています。

テクノはすぐにデトロイトを越えて広がっていきました。兄弟分とも言えるシカゴハウスとともに、そのサウンドはヨーロッパの聴衆の心を掴みます。80年代後半には数々のテクノトラックがヨーロッパで大ヒットを記録し、クラブやクラバーたちがこの新しいサウンドを熱狂的に受け入れました。その代表作のひとつが、1987年にDerrick MayがRhythim Is Rhythim名義でリリースした「Strings Of Life」です。

テクノは瞬く間にヨーロッパに定着し、イギリス、オランダ、ドイツがその一大拠点となりました。1989年のベルリンの壁崩壊後、Tresorをはじめとするベルリンのクラブはデトロイトのアーティストたちと強い絆を築きました。Jeff MillsやUnderground Resistanceといった若いデトロイトのプロデューサーたちは、力強くミニマルな新たな方向性へとテクノを進化させ、Basic Channelなどのドイツのアーティストもこのジャンルに独自の貢献を果たしました。

90年代が進むにつれ、テクノはヨーロッパをはじめ世界各地で巨大な産業へと成長しました。サウンドは拡散・多様化し、トランス、ガバ、ミニマル、テックハウスなど数え切れないほどのサブジャンルに影響を与えました。テクノは世界的なカルチャーとなった一方で、その生みの親である黒人クリエイターたちの功績は、必ずしも正当に評価されてきたとは言えませんでした。

今日、テクノは世界中で制作され、楽しまれています。巨大なフェスティバルから小さな地下クラブまで、あらゆる場所でフロアを揺らしています。速いテンポもあれば遅いテンポもあり、ミニマルなものから派手なもの、明るくメロディックなものからダークでストイックなものまで様々です。しかし、これらすべてのサブジャンルには、いくつかの基本的な特徴とデトロイトという共通のルーツが存在します。

テクノの作り方

テクノのスタイルによってサウンドやリズム、ムードはそれぞれ異なりますが、ほぼすべてのテクノに通底する基本的な原則がいくつかあります。

ここでは、The Belleville Threeのサウンドに影響を受けたファンキーでソウルフルなテクノの作り方を見ていきましょう。ただし、ここで紹介する基本的なツールやテクニックは、ほぼあらゆる種類のテクノに応用できます。電子音が鳴り響くビッグルームサウンドを作りたい場合でも、サイケデリックでトリッピーなグルーヴを作りたい場合でも、このシンプルな手順が役立ちます。

それでは始めましょう。

1. プロジェクトのテンポを125〜140 BPMに設定する

テクノのテンポは通常125〜140 BPMの範囲です。音楽用語で言えばアレグロやヴィヴァーチェにあたる速く躍動的なテンポで、人々を踊らせ続けるスピーディーなリズムを生み出します。トラック制作を始める前に、プロジェクトのテンポをこのジャンル特有の範囲内に設定しましょう。重厚でじっくり進むスローなテンポでも、疾走感のあるアップテンポでも構いません。今回のチュートリアルでは、テンポを127 BPMに設定しました。

2. テクノのドラムキットを構築する

ドラムは、テクノ特有の反復的で催眠的なパルスを生み出す鍵となる要素です。テクノは通常、ループ(一定の時間で繰り返される短いサウンドの単位)で構築され、それによって催眠的で推進力のある効果が生まれます。中でも最も重要なのがドラムループです。ドラムはテクノトラックのエンジンであり、曲を力強く前進させます。トラックをスムーズに作り始めるためにも、まずは適切なサウンドやサンプルパックを使ってドラムキットを構築することから始めましょう。

Native InstrumentsのBATTERYは、クリエイティブなテクノのドラムループを素早く作成するために必要なすべてを備えた最先端のドラムサンプラーです。まずはBATTERYを開き、使用するドラムキットを選びましょう。

BATTERYでドラムキットを選択
BATTERYでドラムキットを選択

今回は、MOTOR IMPACT Expansionに含まれるAnarchyキットを選びました。KOMPLETEの一部としても利用可能なこのExpansionは、デトロイトの先駆者たちに敬意を表し、初期テクノのドラムで使われていた豊かなアナログサウンドを収録しています。選択したキットは温かみとパンチがあり、今回のトラックに最適なクラシックな質感を持っています。

さらに深く追求したい場合は、ゼロから独自のドラムサウンドを作ることも可能です。テクノデュオFJAAKがMASCHINE+を使って迫力あるキックドラムを作る方法をご覧ください。

3. テクノのビートを作成する

テクノのドラムキットが用意できたので、ビートを作っていきましょう。最もシンプルな方法は、DAWのピアノロールにMIDIノートを打ち込んでいくことです。まずは1〜2小節の短いループから始め、各ドラムのヒットを1音ずつ配置していきます。この基本ループを後からリピートしたり展開させたりすることができます。

ピアノロールでビートを構築
ピアノロールでビートを構築

テクノのドラムプログラミングに絶対的なルールはありませんが、一般的なセオリーをいくつか紹介します:

  1. 各拍にキックを配置し、「四つ打ち」にする
  2. 各拍の裏(裏拍)にハイハットを配置する
  3. 2拍目と4拍目にクラップやスネアを配置する

これらの基本に従っても構いませんし、インスピレーションが湧くなら崩してみるのも自由です。今回のビートでは、これら基本的な要素に加え、スネアのゴーストノートやシンコペーションを効かせたハイハットを追加して広がりを持たせています。

完成したテクノビートのサウンドはこちらです。

4. ドラムサンプルをブラッシュアップする

ビート全体が聴けるようになったら、ドラムサウンドを細かく調整していきましょう。BATTERYにはドラムの音作りや微調整を行うための多彩なオプションが用意されています。

BATTERYでドラムサウンドを調整
BATTERYでドラムサウンドを調整

各サウンドに対応するパッドをクリックすると、音量、アンプ・エンベロープ、チューニングなど、理想の音に仕上げるための多くのパラメーターを調整できます。今回はキット全体とのバランスを取るためにクラップを約3 dB下げました。さらに、クラップとスネアに少しリバーブをかけることで(「reverb」センドノブを上げる)、ドラムに奥行きを加えました。

5. テクノのベースラインを作成する

続いてベースラインを作成します。テクノのベースラインには様々なアプローチがあり、目指すサブジャンルによって、跳ねるようなメロディックなもの、繊細でミニマルなもの、あるいは不気味にうごめくドローン系など多彩です。

ベースサウンドにはMONARKを使用しましょう。MONARKはクラシックなアナログ・モノフォニック・シンセのエミュレーションで、温かみのあるパンチの効いたベースサウンドに最適です。お好みのプリセットを選び、好みに応じて微調整するだけです。ここではMOTOR IMPACT Expansionに収録されているプリセット「Stamp」を選びました。

KOMPLETE KONTROLなどのMIDIキーボードをお持ちの場合は、ドラムをループ再生しながらそれに合わせて演奏してみましょう。気に入ったアイデアが浮かんだらMIDIで録音し、好みに合わせてエディットします。演奏用のMIDIキーボードがない場合は、ピアノロールに直接打ち込んでみてください。

今回のチュートリアルでは、クラシックなデトロイトテクノを彷彿とさせる、ソウルフルでファンキーなベースラインを目指しました。

ピアノロールでベースラインを作成
ピアノロールでベースラインを作成

ベースラインのサウンドはこちらです。

6. パッドを作成する

土台が完成したので、次はトラックにエモーショナルな深みを加えていきましょう。柔らかく哀愁漂うパッドサウンドがうってつけです。

テクノのパッド作りにおける定番のテクニックを使ってみましょう。シンセのサウンドをサンプリングし、異なるピッチで再生することで、魅力的なコード進行を素早く作ることができます。MOTOR IMPACT Expansionには最適なシンセサンプルが多数収録されています。豊かな音色と長いディケイを持つサウンドを探してみましょう。サンプル「Drone Arketyp」がぴったりです。

サンプラーでサンプルの位置とエンベロープを調整
サンプラーでサンプルの位置とエンベロープを調整

DAWのサンプラーにサンプルを読み込み、サンプルの開始位置と終了位置を調整して、気に入った部分を切り出します。次に、サンプラーのADSRエンベロープを使ってアタックとディケイを緩やかに設定し、浮遊感のあるパッドらしい質感に仕上げます。

楽曲制作におけるサンプリングの活用法について詳しくは、サンプリングガイドをご覧ください。

最後に、コード進行を組み立てます。ここでもドラムやベースラインに合わせて演奏しながらしっくりくるものを探すか、ピアノロールに直接ノートを打ち込んでみましょう。わずか数音を使ったシンプルな進行が効果的です。

ピアノロールでコード進行を作成
ピアノロールでコード進行を作成

サウンドはこちらです。

7. レイヤーとFXを追加する

これでトラックの主要な要素が揃いましたが、少し音数が寂しく感じられます。レイヤーをいくつか追加することで、トラックに深みと個性を与えることができます。また、ループをフル尺のトラックへとアレンジしていく際にも、展開作りの素材が増えるメリットがあります。

こうしたアクセントとなるレイヤーを追加する際は、思いきりクリエイティブになれる部分です。個性的なサウンドデザインを取り入れたり、サウンドサンプルに過激なエフェクトをかけたり、パーカッションループやメロディ要素を足してみるのも良いでしょう。トラックの雰囲気にマッチし、メイン要素を邪魔しないものであれば、どんなアイデアでも効果的です。

シンセスタブとワンショットFXを追加
シンセスタブとワンショットFXを追加

トラックの完成度を高めるために、2つのレイヤーを追加しました。

1つ目は、Native InstrumentsのウェーブテーブルシンセであるMASSIVE Xで作成されたシンセパートです。このシンプルに繰り返されるシンセスタブは、ローパスフィルターの変化によって時間とともに表情を変え、トラックに動きを与えます。

2つ目のレイヤーは、MOTOR IMPACT Expansionに含まれるもう1つのワンショットサンプル「Lick Ninja」です。

実際のサウンドを聴いてみましょう。

8. トラックのアレンジ

すべての素材が揃ったら、大まかな構成をスケッチしていきましょう。ここからループが本格的なトラックへと生まれ変わります。

レイヤーをさまざまな組み合わせで配置し、ストーリー性を持たせていきます。わずか数個のレイヤーしか鳴らない瞬間もあれば、トラックのすべての素材が一斉に聴こえる瞬間もあります。トラックの構成づくりは、どのタイミングでどのレイヤーを鳴らすかを決める作業にすぎません。この判断をする際は、トラックをそれぞれ異なる役割を持つセクションごとに分けて考えると効果的です。

トラックには始まりが必要ですので、まずはイントロセクションを作りましょう。このセクションの役割は、リスナーをトラックの世界観に引き込み、DJがミックスインする時間を作ることです。ドラムレイヤーの一部など、ごく少数の要素から始め、16小節をかけて徐々にパートを増やしていきます。これによりエネルギーが高まり、トラックの中盤セクションへの準備が整います。

イントロのアレンジ
イントロのアレンジ

次に、16小節の中盤セクションを作成しましょう。ここはトラックのメインとなるパートであり、最も盛り上がる部分です。トラックの中で最も充実し、エネルギーに満ちたセクションであるべきなので、大半のレイヤーを配置します。イントロの段階で、主要な要素をいくつか温存しておくと理想的です。

今回の例では、キックとオープンハイハットを中盤セクションが始まるまで登場させず、入ってきた瞬間にクライマックス感を演出しています。

中盤セクションのアレンジ
中盤セクションのアレンジ

最後に、16小節のブレイクダウンを作りましょう。これはハイエナジーな中盤セクションの後に一息つくためのセクションです。そのため、キックやオープンハイハットなどの要素を抜いて落ち着いた雰囲気を作ります。また、最もドリーミーな要素であるパッドもここまで温存していました。パッドが入ることで、躍動感のある中盤セクションとのコントラストを生み出し、心地よい浮遊感をもたらします。

ブレイクダウンのアレンジ
ブレイクダウンのアレンジ

完成したテクノトラックを聴いてみましょう。

もちろん、これはほんの始まりにすぎません。フル尺のトラックを作るなら、各セクションの長さを倍にしたり、ブレイクダウンの後にもうひとつのメインセクションやアウトロなどを追加したりすることになるでしょう。また、トラック全体を通して飽きさせないよう、さらにアクセントとなるレイヤーを加えるのもおすすめです。

オリジナルのテクノ制作をスタート

このチュートリアルでは、テクノの概要、その起源、そしてテクノトラックの制作方法について見てきました。基本を押さえたら、自分だけのテクノ制作の旅へと踏み出しましょう。

何から始めればよいかわからない場合は、Native InstrumentsのExpansionsをチェックしてみてください。これらのジャンル特化型パックには、シンセプリセット、ドラムキット、サンプルなどが満載で、すぐにテクノ制作を始めることができます。

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