|Tim Cant

グルーヴ感あふれるリアルなMIDIベースラインの作り方

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how to create realistic midi bass lines

ベースラインはポピュラー音楽において重要な役割を果たします。トラックに重みを与え、楽曲にグルーヴをもたらすために不可欠な要素です。

多くのジャンルではシンセサイザーによるアナログやデジタルのベースサウンドが好まれますが、リアルなアコースティックベースやエレキベースのほうが映えるスタイルもあります。Native InstrumentsのICON BASSを使えば、オーディオ編集ソフトウェア上で本格的なエレキベースのパートを簡単に作成できます。このチュートリアルでは、ICON BASSを使ってポップ、ロック、ファンク、R&B、EDMの5つのスタイルに対応するベースラインを作成する方法をご紹介します。

各セクションへの移動:

アイコニックなエレキベースギターから収録された多彩なパターン、エフェクト、アーティキュレーションを備え、DAWにプロのセッションベーシストを迎え入れることができる強力なインストゥルメント、SESSION BASSIST – ICON BASSを使って一緒に進めていきましょう。

SESSION BASSIST – ICON BASSを入手

MIDIベースとは?

MIDIベースラインには多様な形式があり、ソフトウェアでの音楽制作経験がある方なら、シンセやサンプラーを使ってベースサウンドを作成したことがあるかもしれません。SESSION BASSIST – ICON BASSは、細部まで丁寧に収録されたサウンド、リアルなエフェクトプロセッサー、そしてプロのベーシストによるMIDIレコーディングを特徴とする、洗練されたサンプルベースのエレキベース音源です。これらの要素が融合することで、本物と聴き分けがつかないほどリアルなエレキベースラインを生み出すバーチャルインストゥルメントとなっています。

MIDIという用語に馴染みがなくても心配はいりません。これは単に、コンピューターや音楽制作ハードウェア同士が演奏シーケンスを送受信するために使用するデータのことです。MIDIはMusical Instrument Digital Interfaceの略称であり、このチュートリアルではICON BASSにプリセットとして収録されているMIDIデータを使用・編集して、独自のグルーヴィーなベースラインを作成していきます。

MIDIベースギターは存在する?

バーチャルMIDIインストゥルメントを使用すれば、ベースギターのサウンドを完全に再現できます。極めて本格的なエレキベースラインをお求めなら、Native InstrumentsのSESSION BASSIST – PRIME BASSやSESSION BASSIST – ICON BASSを使用することで、極めてリアルな仕上がりが得られます。

MIDIベースギター音源は、昔からこれほどリアルだったわけではありません。例えば、より初期のサンプルベースのエレキベースは、90年代のシットコムSeinfeldのテーマ曲で聴くことができます。本物の生演奏らしさには欠けるものの、このMIDIベースライン自体が象徴的な存在となっています。

優れたベースラインを持つ名曲は?

Chicのディスコアンセム「Good Times」のベースラインは時代を超えた名演と評されており、ヒップホップに多大な影響を与え、The Sugarhill Gangの「Rapper’s Delight」の基礎にもなりました。

他にも定番のベースラインとして、The O’Jaysのファンキーな「For the Love of Money」、Herbie Hancockのキャッチーな「Bring Down the Birds」、The Stranglersの荒々しい「Peaches」、Museのエネルギッシュな「Hysteria」、Gorillazのグルーヴィーな「Feel Good Inc.」などが挙げられます。

リアルなMIDIベースラインを作成する方法

それでは、5つの音楽スタイルを取り上げ、それぞれに適した魅力的なベースラインを作成する方法を見ていきましょう。ここではICON BASSを使用します。

1. ポップのベース

まずはポップのベースラインを作成しましょう。以下は112 BPMのドラムループサンプルで、4つ打ちのディスコ調ビートが特徴です。比較的シンプルなポップグルーヴの土台として理想的です。

ディスコスタイルのポップビート
ディスコスタイルのポップビート

ICON BASSを使用するには、KONTAKT 7を開き、ライブラリでIcon Bassを選択します。次にIcon Bassインストゥルメントをダブルクリックしてロードします。

ICON BASSインストゥルメント
ICON BASSインストゥルメント

ICON BASSでは、Song Presetを使用して素早くベースラインを作成できます。それでは、適したプリセットを探してみましょう。現在のSong Preset(1 – Dusty Slap)の上にカーソルを置くと、虫眼鏡のアイコンが表示されます。これをクリックしてSong Browserを開きましょう。

Song Browserを表示
Song Browserを表示

Song Browserでは、スタイルごとにSong Presetを絞り込むことができます。「Pop」フィルターをクリックすると、ポップ向けのプリセットのみが表示されます。

Popフィルターの適用
Popフィルターの適用

Song Presetはクリックして試聴できます。「35 Motor City, 106 BPM」をダブルクリックしてロードしましょう。プリセットのテンポがプロジェクトと異なっていても心配ありません。インストゥルメントがプロジェクトのテンポに合わせてMIDI再生のタイミングを自動調整します。

Motor City Song Presetの選択
Motor City Song Presetの選択

Song Presetは、ベースギターのサウンドと、本物のエレキベーシストのようなフィーリングをもたらす多彩なMIDIパターンで構成されています。これらのパターンは、MIDI経由で好みのキーで演奏可能です。最初の3小節でC3を鳴らし、続いてF3を2拍、D#3をさらに2拍演奏するMIDIクリップを作成しましょう。

ベースシーケンスの作成
ベースシーケンスの作成

2. ロックのベース

次に、ロックのベースラインを作成しましょう。以下は118 BPMのロックドラムループで、ロックベースラインの伴奏として最適です。

ロックビート
ロックビート

ICON BASSでSong Browserを開き、今回は「Rock」フィルターを使用します。

Rockフィルターの適用
Rockフィルターの適用

「25 Deadnote Groove, 120 BPM」をダブルクリックしてロードします。

Deadnote Groove Song Presetの選択
Deadnote Groove Song Presetの選択

各Song Presetには、より複雑なベースラインを作成するために使用できる多彩なフレーズが用意されていることにお気づきでしょう。これらは、名前の左側にあるMIDIノートの「キースイッチ」を使って切り替えることができます。現在は「97 Deadnote Groove A」が選択されています。そのため、4小節のシーケンスにC3のノートを配置すると、全体を通してそのフレーズが再生されます。

C3の4小節シーケンス
C3の4小節シーケンス

最初の3小節でC1ノートを演奏し、最後の小節でC#1ノートを演奏するシーケンスを作成します。これにより、C1フレーズ(97 Deadnote Groove A)とC#1フレーズ(98 Deadnote Groove B)が切り替わり、より展開のあるベースラインが得られます。

キースイッチの使用
キースイッチの使用

現在、エレキベースの音色は少しまろやかすぎるため、プロジェクトに合わせて少し荒々しいトーンにしてみましょう。Sound Presetをクリックすると、ファクトリープリセットの音色一覧が表示されます。「HIGH GAIN」セクションにある「Rip that Cone」プリセットをクリックしてロードします。

Rip that Cone Sound Presetの適用
Rip that Cone Sound Presetの適用

これにより、よりクランチ感のあるトーンとなり、プロジェクトのロックな雰囲気が引き立ちます。

3. ファンクのベース

以下は105 BPMのファンクビートです。このビートにファンキーなスラップベースのラインを加えてみましょう。

ファンクビート
ファンクビート

Song Browserを開き、「Funk」フィルターを選択します。

Funkフィルターの適用
Funkフィルターの適用

「8 Funky Thumb, 100 BPM」をダブルクリックしてロードします。

Funky Thumb Song Presetの選択
Funky Thumb Song Presetの選択

フレーズの選択にはMIDIキースイッチを使用できますが、単一のフレーズを使用するだけなら、ICON BASSのインターフェイス上で直接クリックすることも可能です。「31 Hard Slap D」をクリックして選択しましょう。

Hard Slap Dフレーズの選択
Hard Slap Dフレーズの選択

これでC3を演奏すると、ICON BASSがそのキーでスラップベースのフレーズを再生します。

ただし、削ぎ落とされたシンプルなグルーヴに対しては少し音数が多いため、シンプルにしていきましょう。「Phrase / One Pitch」ボタンをクリックして「One Pitch」に切り替えます。

フレーズモードをOne Pitchに設定
フレーズモードをOne Pitchに設定

これでノートを演奏すると、ICON BASSは先ほどと同じリズムを単一の音で演奏します。C3、F3、C#3を演奏するパートをシーケンスし、音楽的にはシンプルでありながら非常にリズミカルなベースラインを作りましょう。

ベースラインのシーケンス
ベースラインのシーケンス

4. R&Bのベース

次はR&Bのベースラインを作成しましょう。以下は85 BPMのレイドバックしたビートです。

R&Bのビート
R&Bのビート

ICON BASSでSong Browserを開き、今回はRnBフィルターを選択します。

RnBフィルターを適用
RnBフィルターを適用

「27 Locked In, 88 BPM」をダブルクリックしてロードします。

Locked In Song Presetを選択
Locked In Song Presetを選択

4小節のシーケンス全体を通してC3を演奏するように打ち込みます。

C3の4小節シーケンス
C3の4小節シーケンス

これでも悪くありませんが、ベースをもう少し際立たせることで、ビートとベースラインの組み合わせをより引き立たせることができます。

ICON BASSのインターフェイス下部にある「Amps & FX」ボタンをクリックして、Amps & FXページを開きます。

Amps & FXページ
Amps & FXページ

ここで確認できるように、このSound Presetは比較的シンプルで、イコライザーとテープサチュレーターのみが備わっています。ここにディストーションを加えてみましょう。1つ目のFXスロットにカーソルを合わせると虫眼鏡のアイコンが表示されます。これをクリックしてAmps & FXブラウザーを開きます。

Amps & FXブラウザー
Amps & FXブラウザー

DistortionセクションでDistortionエフェクトをクリックし、FXチェーンに追加します。

Distortionエフェクトを追加
Distortionエフェクトを追加

これにより非常に太いサウンドが得られますが、先ほどの控えめなサウンドから少し過剰に変化してしまっています。

Distortionを2.4%、Toneを1.9%、Volumeを33.3%まで下げて、サウンドを落ち着かせましょう。

ディストーションの設定を調整
ディストーションの設定を調整

ほんの少しディストーションが加わることで、ビートとベースのバランスがより良好になります。

5. EDMのベース

最後に、EDMトラック向けのベースラインを作成しましょう。まずはBPM 128のEDMドラムビートです。

EDMビート
EDMビート

Song BrowserでEDMフィルターを選択します。

EDMフィルターを適用
EDMフィルターを適用

「3 Upslide, 100 BPM」をダブルクリックしてロードします。

Upslideプリセットを選択
Upslideプリセットを選択

「10 Upslide B」フレーズをクリックして選択します。

Upslide Bフレーズを選択
Upslide Bフレーズを選択

2小節のシーケンスでC3を演奏するベースラインを打ち込みます。

C3の2小節シーケンス
C3の2小節シーケンス

かっこいい仕上がりですが、ベースラインの最後にあるファンキーなフレーズは、ヘビーなEDMビートと合わせると少し主張が強すぎるかもしれません。

ベースラインをシンプルにしてみましょう。スパナのアイコンをクリックしてPattern Inspectorを開きます。

Pattern Inspectorを開く
Pattern Inspectorを開く

「End」の値を16までドラッグして下げ、フレーズの長さを1小節に短縮します。

Endの値を16に短縮
Endの値を16に短縮

これにより、EDMの文脈にマッチする、よりシンプルで中毒性のあるベースラインが得られます。しかし、もう少しザラつきが欲しいところです。Sound Presetのドロップダウンメニューをクリックし、HIGH GAINセクションの「High Voltage」を選択します。

High Voltage Sound Presetを適用
High Voltage Sound Presetを適用

次にAmps & FXページを選択し、Cabinetsエフェクトをクリックして、Volumeを3.3 dBまで上げます。

CabinetエフェクトのVolumeを上げる
CabinetエフェクトのVolumeを上げる

これにより、ベースラインを引き立てる、より骨太なトーンが得られます。

MIDIで「リアル」なベースサウンドを作成

ここまで、SESSION BASSIST – ICON BASSとMIDIを使用して、リアルなエレクトリックベースのパートを作成する方法を見てきました。

さらに詳しく知りたい方は、ベースラインの作り方:楽曲を支える8つの重要ステップ、ベースの仕組み、そしてベースを際立たせる8つの方法もあわせてチェックしてみてください。

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