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レトロな響きと現代のプロダクションを融合させたエレクトロ・スウィングの作り方

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how to make electro swing music

エレクトロ・スウィングは、「狂騒の20年代」の熱気あふれる陽気さと現代のエレクトロニック・ミュージック制作が融合したジャンルです。フィルターのかかったホーンスタブやラグタイム調のピアノリフ、そして思わず身体が動くリズムを取り入れたエレクトロ・スウィングは、近年大きな人気を集めています。

このチュートリアルでは、このジャンルの歴史と特徴を簡単に振り返った後、チャールストンを踊るような軽快なステップで、オリジナルのエレクトロ・スウィング楽曲を作る手順を解説します。ベテランのプロデューサーでも、音楽制作を始めたばかりの方でも、以下のようなフロアを躍動させるエレクトロ・スウィングのトラックを作れるようになります。

セクション一覧:

プロデューサー、コンポーザー、サウンドデザイナーの定番スイートであり、あらゆる制作ツールが揃ったKomplete 14を使って実際に試してみましょう。

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エレクトロ・スウィングとは?

エレクトロ・スウィングは、往年のサウンドと今日のダンスフロアを熱狂させるビートを融合させた音楽です。スウィングの優雅さとハウスビートのエネルギッシュな推進力が出会い、ノスタルジックでありながら新鮮なグルーヴを生み出します。ヴィンテージのスウィングバンドが現代のハウスパーティーに乱入した様子を想像すると、そのサウンドがよくわかるでしょう。

実際のサウンドを、こちらのSpotifyプレイリストで聴いてみましょう。

エレクトロ・スウィングというジャンルは、2000年代初頭にParov StelarやCaravan Palaceといったアーティストが、昔ながらのスウィングに現代的なビートを取り入れたことで開花しました。彼らはキャッチーかつ洗練されたサウンドを切り拓き、1920年代のノスタルジックな魅力と現代のダンスミュージックのエネルギーを見事に融合させました。

このジャンルへの理解が深まったところで、エレクトロ・スウィング特有のグルーヴを再現する方法を見ていきましょう。踊る準備はできましたか?

エレクトロ・スウィングの作り方

それでは、エレクトロ・スウィングのトラック制作に入りましょう。今回は、あらゆるジャンルのサウンド、サンプル、エフェクトが豊富に揃ったプロダクションツールキットKomplete 14に収録されているプラグインやインストゥルメントを多数使用します。

1. 思わず足を踏み鳴らしたくなるリズムセクションの作成

エレクトロ・スウィングは現代のハウスミュージックから着想を得ているため、まずはDAWのテンポを130 BPM前後に設定しましょう。次にドラム音源を立ち上げて、ジャジーなリズムを組んでいきます。エレクトロ・スウィングのドラムには、本物のヴィンテージドラムキットから収録されたサンプルを使用しているAbbey Road Vintage Drummerが最適です。

Abbey Road Vintage Drummer
Abbey Road Vintage Drummer

Abbey Road Vintage Drummerの優れた機能の1つは、制作ワークフローを大幅に短縮できる多彩なドラムパターン、つまり「グルーヴ」があらかじめ多数用意されている点です。画面右上で収録グルーヴを試聴でき、気に入ったものが見つかったら、ドラムトラックへクリック&ドラッグするだけで、すべてのMIDIノートが自動的に配置されます。あとはピアノロールでお好みに合わせて微調整するだけです。

ピアノロール上のエレクトロ・スウィング・ドラムグルーヴ
ピアノロール上のエレクトロ・スウィング・ドラムグルーヴ

Abbey Road Vintage Drummerで作成したこちらのグルーヴを聴いてみてください。

リズムセクションに厚みを持たせるために、複数のグルーヴを重ねてみましょう。こちらは元のドラムグルーヴにスネアの追加パターンを重ねたものです。

さらに、ハイハット用のドラムグルーヴをもう1つ追加したループがこちらです。

ドラムグルーヴを自分で打ち込む場合は、MIDIノートのベロシティに変化をつけて、ビートにより人間らしい生々しいフィールを与えましょう。また、MIDIノートをグリッドに正確に揃えるのではなく、タイムライン上でノートを少し前後にずらすことで、より豊かなスウィング感が生まれます。

では、さらに迫力を加えるために、定番のハウスビートを足してみましょう。このデモのエレクトロニック・ドラムサウンドには、Battery 4と、Basement Era Expansionに収録されている「Jazz Up Kit」というキットを使用します。

Battery 4 Jazz Up kit
Battery 4 Jazz Up kit

このキットを選んだのは、ミックスのアクセントとして最適なフィルタード・ホーンスタブのサンプルも含まれているからです。以下のビートでは、4つ打ちのキックパターンに「2拍目」と「4拍目」のスネア、そして裏拍のハイハットを配置しました。聴いてみてください。

ここにホーンスタブを2つ加えたものがこちらです。

最後に、キックのサブベースにしっかりとしたパンチを与えるため、新しいインストゥルメントトラックを作成してTRK-01 Kickを立ち上げました。

TRK-01 Spartan
TRK-01 Spartan

エレクトロ・ハウスのニュアンスを持つ「Spartan」というプリセットを選び、先ほどの4つ打ちキックパターンを複製しました。聴いてみてください。

それでは、すべてのパーカッションを同時に鳴らしたサウンドを聴いてみましょう。

お聴きいただけた通り、すでにスウィング感あふれるサウンドが出来上がりつつあります。

2. バンド編成の構築

リズムセクションが整ったら、次は「生バンド」のパートを組み立てていきましょう。エレクトロ・スウィングには、スウィング時代の主役であった華やかなブラスホーンやヴィンテージピアノが欠かせません。さらに、アコースティックギターのストロークや木管楽器のトリルなどもよく取り入れられます。

どのようなバンド編成にする場合でも、ぜひ活用したい非常に便利なツールがiZotope Vinylです。この無料プラグインは、楽器にレコード特有のスクラッチノイズや質感を加える魔法のような効果を持っています。適用したトラックがまるでアンティークの蓄音機で再生されているかのような響きになり、エレクトロ・スウィングの雰囲気を演出するのに最適です。

iZotope Vinylでトラックにヴィンテージ感をプラス
iZotope Vinylでトラックにヴィンテージ感をプラス

今回は生バンドのすべての楽器にVinylを使用するため、その効果を何度も実感していただけるはずです。まずは各楽器の音を組み立てていきましょう。

ホーン

ジャジーなホーンには、Session Horns ProがおすすめのKontaktインストゥルメントです。多彩なスタイルのホーンリフを素早く簡単に生成できる便利な「Voicing Assistant」機能を搭載しています。今回の例では、以下の設定で「Vintage Harmony」というパターン・プリセットを選択しました。

Session Horns Pro
Session Horns Pro

Session Horns Proを使えば、素晴らしいホーンサンプルを簡単に作成できます。MIDIキーボードで1つの音を弾くだけで、このようなリフが生成されました。

次にチャンネルストリップにiZotope Vinylを追加し、「1930」オプションを選択すれば、一瞬でヴィンテージな質感に仕上がります。

ホーンサウンドの制作に適したもう1つの優れたツールがValves Proです。このKontaktインストゥルメントは、表情豊かで時間とともに変化するブラスリフの作成に最適です。

Valves Pro
Valves Pro

Valves Proの魅力は、MIDIノートを5人編成アンサンブルの異なる金管楽器へインテリジェントに割り当て、常に極めてリアルなサウンドを生み出してくれる点です。これを使って作成したシンプルなループを聴いてみてください。

続いて、iZotope Vinylを通したサウンドを聴いてみましょう。

ピアノ

古き良きピアノサウンドを求めるなら、The Gentlemanの右に出るものはありません。クラシックなアップライトピアノをサンプリングしたこのKontaktライブラリは、エレクトロ・スウィングのトラックに活気を与えるのにぴったりな魅力を持っています。

The Gentleman ピアノ
The Gentleman ピアノ

今回の例では、「Tone」ノブを上げてピアノに輪郭とアタック感を加え、このようなジャジーなピアノリフを録音しました。

次に同じ要領で、鍵盤のサウンドをiZotope Vinylに通して、この最終的なループに仕上げました。

ギター

トラックにさらなる彩りを加えるため、Session Guitarist: Strummed Acoustic 2を使ってエネルギッシュなギターループを生成してみます。

Session Guitarist: Strummed Acoustic 2
Session Guitarist: Strummed Acoustic 2

Session Guitaristシリーズのすべての音源には、すぐに使える録音済みのギターパターンが豊富に収録されており、楽曲のキーやコードに合わせて簡単に追従演奏させることができます。今回の例では「Tennessee B」というパターンを選び、パターンをトリガーするためのMIDIノートを1つ録音したところ、Session Guitaristがこのように演奏してくれました:

そして、Vinylプラグインを通すと…

それでは、これらの生楽器のリフをすべてビートに投入し、全体でどのように聴こえるかチェックしてみましょう。

なかなか良いフレーズができてきましたが、まだエレクトロらしい雰囲気が少し足りません。シンセを加えてミックスに厚みを持たせ、モダンなエッセンスをプラスしてみましょう。

3. スウィング感あふれるシンセを追加する

エレクトロ・スウィングのトラックにモダンな要素をもたらしてくれるシンセですが、過度に複雑にしたり、極めて個性的で最先端のサウンドデザインを追求したりする必要はありません。今回使用するシンセサイザーにはもっと多彩な機能が備わっていますが、このデモではシンセの使い方をかなりシンプルに留めておきます。

まずは、ローエンドを埋めるためのベースが必要です。ここでは、Super 8シンセの「Circuits」というプリセットを使用します。

Super 8 Circuitsプリセット
Super 8 Circuitsプリセット

先ほど触れたように、複雑なものは必要ありません。トラックに現代的な美学を添えるだけで十分です。作成したシンプルなベースループを聴いてみてください。

次に、ミックスにもう少し歯切れの良さを加えるサウンドを作ってみましょう。ここではMonarkの「Chicks」というプリセットを使用します。

Monark「Chicks」プリセット
Monark「Chicks」プリセット

このシンセには、ハウスミュージックでよく見られる「ポンピング」効果を出すためにサイドチェーン・コンプレッションを使用します。そのためにNeutron 4を使い、TRK-01のキックトラックにサイドチェーンをかけます。

iZotope Neutron 4でのサイドチェーン・コンプレッション
iZotope Neutron 4でのサイドチェーン・コンプレッション

最後のシンセでは、トラックのエレクトロニックなセクションにアクセントを加えるため、もう少しメロディックな要素を取り入れます。ここではMassiveのプリセット「Trick or Treat」(Global Shake Expansionに収録)を使用します。

Massiveシンセサイザー
Massiveシンセサイザー

シンセのパートが完成したので、ミックス全体と一緒に聴いてみましょう。

トラックはすでにかなり完成度が高く聴こえます!しかし、さらに華やかさを加えるために、ちょっとした装飾要素をいくつか足してみるのも良いでしょう。

4. 装飾要素を加える

作曲プロセスの最後に、いくつかの装飾要素を追加します。例えば、今回のデモ用に録音したようなジャジーなボーカルを入れてみるのもおすすめです:

ボーカルを使用する場合は、Vinylプラグインに通すのをお忘れなく。プロからのヒント:ボーカルサンプルをスライスして、このようにボーカルチョップを作ってみましょう。

また、セクション間のトランジションをスムーズにするために、ライザーやフォールを追加するのも効果的です。例えば、Rhythm Source Expansionに収録されている以下のライザー(「Riser For You」)をエレクトロ・スウィングのミックスに取り入れれば、新しいセクションへ移行する前にエネルギーを高めることができます。

最終的なミックスに取り入れる装飾要素は、自由にクリエイティブな発想で選んでみてください。必要な要素がすべて揃ったら、いよいよ全体をまとめて完成形へと仕上げていきましょう。

5. アレンジ、ミックス、マスタリング

ミックスの様々な要素をアレンジする際は、リスナーを飽きさせないよう、セクション間で緊張感の構築と解放を意識してみましょう。とはいえ、エレクトロ・スウィングの楽曲の多くは反復が基本となるため、他のEDMジャンルのように大げさで壮大な「ドロップ」を無理に目指す必要はありません。

納得のいくアレンジができたら、Neutron 4などのツールを活用してミキシングを行い、すべてのサンプルや音源が心地よくまとまったミックスに仕上げましょう。その後、マスタリングの魔法をかけるために、ミックスダウン全体をOzone 11(Komplete 14に収録)に通します。

iZotope Ozone Master Assistant
iZotope Ozone Master Assistant

最新バージョンのOzoneでは「Master Assistant」にいくつかの改良が施されており、非常に印象的な仕上がりが得られます。Master Assistantを適用した、最終的なエレクトロ・スウィングのトラックを以下でお聴きください。

エレクトロ・スウィングの制作を始めよう

いかがでしたでしょうか。適切なツールがあれば、スウィング感あふれるヴィンテージな雰囲気とモダンなダンスミュージックの要素をブレンドするのは、簡単で刺激的な作業になります。前述の通り、Komplete 14を入手すれば、このチュートリアルで使用したほとんどの音源、プラグイン、シンセにアクセスできます。

ぜひご自身でもエレクトロ・スウィングの制作を始めてみてください!あっという間にゴージャスで粋なトラックが仕上がるはずです。

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