|Daniel Morse

MASCHINEをDJセットに取り入れる方法

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How to incorporate MASCHINE into your DJ sets

MASCHINEとTRAKTORは、組み合わせることで最高のコンビネーションを発揮します。このガイドでは、2つの連携セットアップ方法を解説し、グルーヴボックスの要素を取り入れてDJセットをさらに盛り上げるテクニックをご紹介します。

(なお、以下のチュートリアルは残念ながら、Windows環境にはまだ対応していません!)

TRAKTORのパワフルな機能は、4デッキ、Stems機能、Remix機能など、従来のDJプレイの枠を大きく広げてくれます。これらのツールだけでも表現の幅は広がりますが、セットアップにMASCHINEを導入することで、さらなる可能性を引き出すことができます。

クラブミキサーやオーディオインターフェイスを使ったMASCHINEのセットアップは非常にシンプルです。ソフトウェアからの出力をミキサーのUSB出力の1つにルーティングするだけで、ボリュームやゲインのコントロールはもちろん、そのチャンネルで使えるミキサー機能すべてにアクセスできるようになります。しかし、インターフェイス内蔵のコントローラーを使用している場合はどうすればよいでしょうか?

必要なもの

TRAKTOR PRO 2.11以降のソフトウェア、TRAKTOR PROにマッピングされたDJコントローラー、MASCHINEハードウェア+MASCHINE 2.5.6以降のソフトウェア、JackAudioまたはSoundflowerなどの類似ツール、そしてAbleton Link接続。

手順

好みのサンプルを読み込んだMASCHINEプロジェクトを用意し、TRAKTORと同期させます。プロジェクトを立ち上げてMASCHINEから音を出すだけなら、全体のプロセスのほんの第一歩にすぎません。より手軽な方法としては、MASCHINE用にもう1台のオーディオインターフェイスを用意する方法もありますが、ミキサーにオーディオを入力する手段が必要になります。KONTROL S5のようにステレオ入力がマスター出力に直接ルーティングされるインターフェイスや、そもそも入力のないXone:K2などを使用している場合、この方法は使えません。お使いのオーディオインターフェイスで可能な場合は、両方のアプリを同じ出力から再生し、それぞれのユーザーインターフェイス内で個別に音量を調整することも可能です。

では、MASCHINEの音声をコントローラーのミキサーチャンネルの1つに入力したい場合はどうすればよいでしょうか?

MASCHINEからTRAKTOR PROへオーディオを送る設定こそが、楽しくもあり、少し入り組んだ部分でもあります。ソフトウェア内でアプリ間のオーディオルールティングを行うには、macOSであればクロスプラットフォームアプリのJackAudioやSoundflowerなどの代替ツールを使用する必要があります。

JackAudioを使用したMASCHINEとTRAKTOR PRO間のオーディオルールティング

JackAudioを使用すれば、ケーブルを抜き差しすることなく、ソフトウェアアプリ間でバーチャルなルーティングを設定できます。ハードウェアの入出力の制限を超えて、アプリ間でマルチチャンネル出力を構築することも可能です。JackServerは、オーディオ入出力として適切なJackRouter「ドライバー」を選択することで、ソフトウェア間でオーディオを送受信します。WindowsとmacOSの両方に、ルーティング設定用のGUIアプリ(それぞれJack PortaudioとJackPilot)が用意されています。

JackAudioは、プロオーディオにも耐えうる高信頼性・低レイテンシーなルーティングを提供するためにゼロから設計されています。JackAudioを使用することによる追加のレイテンシーは発生せず、影響が出るのはオーディオ処理中のCPU負荷のみです。

TRAKTORのセットアップ

同期を開始すると、Ableton Linkは4拍のループサイクル(4/4拍子)を開始し、Linkが有効なすべてのソフトウェアがこれに従います。ソフトウェア内の制限下でループを作成する一般的な用途ではこれで問題ありませんが、DJプレイではライブ環境で変化する音楽を扱うため、必ずしも常にその拍子通りにミックスできるとは限りません。

例えば、耳でビートマッチングを行っているDJとB2B(バック・トゥ・バック)をする場合が挙げられます。相手の最後のトラックから自分がミックスインする際、Linkのループサイクルの頭ではなく、相手のビートに合わせてセットをスタートすることになります。そのため、その時点からTRAKTORは内部的には同期していても、Linkとはズレが生じてしまいます。

TRAKTORでMASCHINEコントローラーにReset Downbeatコマンドをマッピング

「Reset Downbeat」コマンドをマッピングしておくと、有効にした瞬間に1拍のクオンタイズでLinkループが再スタートします。これにより、MASCHINEは再びTRAKTORの内部クロックとフレーズが同期します。最も手軽な方法は、MASCHINEコントローラーのユーザーMIDIレイヤーにある空いているボタンで、直感的に押せる場所にマッピングすることです。例えばMASCHINE MIKROを使用している場合は、トランスポートセクションのRESTARTボタンを使用すると便利です。

MASCHINEのテンプレート

TRAKTORとの間でオーディオを入出力する設定ができたら、次はMASCHINE側で必要なものを整えましょう。ライブでトラックを丸ごと1曲制作するわけではないので、プロジェクトはシンプルにし、DJミックスに必要な要素だけを取り込めるように設計しましょう。

ライブDJセット用に用意されたMASCHINEプロジェクトテンプレート

MASCHINEプロジェクトに追加する主な要素は、ドラムシーケンス、スイープ、シンセメロディの3つです。まずはドラムから始めましょう。ドラムキットを使えば、リズムパターンを作成したり、ビートロールで再生中のトラックのビルドアップやドロップを盛り上げたりできます。ビートロールと同様に、スイープはビルドアップ、ブレイク、トランジションの緊張感を高めるのに役立ちます。プロジェクトの各要素は当然お好みで選べますが、シンセの追加は最も自由度の高い要素です。シンセリードやベースラインの追加はミックス全体を大きく変化させるだけでなく、ある程度の音楽理論の理解も求められるため、より上級者向けのアイデアと言えます。

ドラム

あらゆるMASCHINEプロジェクトの土台となるのがドラムです。付属のオーディオライブラリには、数多くのプリセットドラムパックに加え、自由自在に組み合わせられる数千ものサンプルが収録されており、おなじみのクラシックなドラムシンセも豊富に含まれています。キットの追加は簡単で、ライブラリから見つけたら、空のグループを選択した状態でダブルクリックするか、グループウィンドウにドラッグして新しいグループを作成するだけです。

MASCHINEライブラリでドラムキットをブラウズ

最初に追加する価値があるドラムキットは、Rolandの象徴的なTRシリーズのドラムマシンです。ダンスミュージック革命の主役であるTR-808とTR-909は、誰もが知るサウンドでありながら非常に汎用性が高いのが特徴です。また、他社製のサンプルパックを使えば、独特のサウンドを持つ知る人ぞ知るTR-606やTR-707を追加することもできます。さらに、ライブラリには特定のジャンルに特化したキットや、有名なベニューやプロデューサーによるキットも多数用意されているので、自分のサウンドに合うものを探してみましょう。

Sounds.comから手に入れた素材や、自分のコレクションにあるサンプルを使ってオリジナルのドラムキットを作成するのも簡単です。ソフトウェア内で新しいグループを作成し、各サウンドスロットにサンプルをドラッグするだけです。すぐに判別できるよう、グループ名をわかりやすい名前に変更しておくのも忘れないようにしましょう。

ホワイトノイズ・スイープ

ジャンルにもよりますが、ホワイトノイズを使うとトランジションやブレイクにドラマチックな演出を加えることができます。サウンドにサイドチェーンのようなエフェクトをかければ、多くのダンスミュージックでおなじみの「ポンピング感」を作り出すことも可能です。

ゼロから作り直す必要はありません。YouTubeにあるLiquid Oxygen Studiosによるシンプルでわかりやすいチュートリアル動画が役立ちます。単にノイズサンプルを使うのではなく、このガイドではMASSIVEを使って、ポンピングするビルドアップに最適な、モジュレーション可能で調整しやすいホワイトノイズ・スイープを作成する方法を解説しています。

シンセ

TRAKTOR単体での使用に対するMASCHINEの大きな強みの1つは、MASSIVEなどの内蔵シンセや、数千種類ものVSTプラグインというほぼ無限の選択肢がある点です。独特なサウンドやドラムシンセシスを追加したり、オリジナルのフィルやリードを作成したりするのは挑戦しがいのある作業であり、ライブパフォーマンスとの境界線をさらに曖昧にしてくれます。

MASCHINEソフトウェア内にロードされたMASSIVEシンセサイザー

エフェクトとマクロの追加

TRAKTORやミキサー経由でオーディオをルーティングするメリットの1つは、EQ、フィルター、FX、ボリュームのコントロールが可能になる点ですが、できるだけ音源に近いところでサウンドを加工できるのも非常に有用です。ドラムに少しのリバーブを加えることで奥行きを与えたり、個々のサウンドにディレイやフィルターなどのエフェクトをかけたりすることで、独自のサウンドに仕上げることができます。

MASCHINEでグループにオーディオエフェクトをアサイン

エフェクトを追加するには、SoundまたはGroupにドラッグ&ドロップします。すべての個別サウンドにエフェクトを追加すると、グループ全体にエフェクトをかけるよりも大幅にリソースを消費します。「Less is more(少ないほど豊かである)」を意識し、音域全体を埋め尽くしてしまわないよう注意しましょう。

また、ソフトウェア内でマクロを作成すれば、MASCHINEハードウェア上のアクセスしやすいマクロノブを活用できます。追加したいパラメーターがある場合は、パラメーター名を右クリックして、マクロの割り当て先(Master、Group、Sound)を選択するだけです。マクロはオーディオパスの上流(Master側)に向かって作成できますが、下流に向かって作成することはできません。例えば、SoundパラメーターはMaster、Group、Soundレベルのマクロにできますが、MasterパラメーターはMasterマクロにしか追加できません。

簡単な例として、ドラムキット内のSoundの1つに移動し、そのサウンドのパラメーターを開いてみましょう。

MASCHINEのピッチとエンベロープのパラメーターコントロール

Pitch/Envelopeタブを見つけたら、Tuneを右クリックし、「Create Sound Macro」を選択します。

MASCHINEでTuneを右クリックしてSound Macroを作成

キット内の各Soundに対してこれを行うと、マクロセクションからサンプルのピッチを変更できるようになり、ドラムシーケンスを直感的に面白くコントロールできるようになります。

JackAudioを使用したMASCHINEからTRAKTORへのルーティング

Internal Mixerモード時にMASCHINEからTRAKTORのデッキへオーディオを取り込むには、サウンドをルーティングするための専用ソフトウェアが必要です。今回はJackAudioを使用します。WindowsでもmacOSでも、JackAudioのセットアップ手順は同様です。同梱されているアプリの名前は一部異なりますが、仕組みは同じです。

セットアップ環境によっては、このセクションの内容は必須ではなく、いくつか留意すべき重要な注意点もあります。このセクションの手順を進める中で、レイテンシーが許容範囲を超えてしまったり、Ableton Linkによるアプリ間の安定した同期が得られない場合は、以下の方法を試してみてください。

  1. Ableton LiveをMASCHINEプラグインのホストとして使用し、それを使ってLinkと同期させてみてください。MASCHINEコントローラー上でAbleton LiveのPLAYボタンをマッピングする必要があります。
  2. TRAKTORとMASCHINEの間でMIDI同期を設定し、タイミングを合わせるためにレイテンシーオフセットを調整してみてください。

Ableton Link

最後に、MASCHINEとTRAKTORの両方でLINKボタンを押してAbleton Linkを有効化するだけで、簡単に拍を合わせることができます。小節の同期がズレてしまった場合(例:1拍ループを誤ったタイミングで解除してしまった場合など)や、他のDJと一緒にミックスする場合は、あらかじめマッピングしておいた「Reset downbeat」コントロールを使ってフレーズをリセットできます。

MASCHINEとTRAKTORでAbleton Link同期を有効化

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