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ビデオゲームのサウンドデザイン入門

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video game sound design 101

お気に入りのゲームを思い浮かべるとき、まずグラフィックやゲームプレイを連想するかもしれません。しかし、迫力あるゲーム体験を生み出すには、サウンドも同じくらい重要です。しかも、それは劇伴音楽だけに留まりません。パワーアップ音から銃声、吹き抜ける風の音、臨場感あふれる会話まで、ビデオゲームを没入感のある世界へと変えるにはサウンドデザインが不可欠です。これらのサウンドはすべて、ビデオゲームのサウンドデザイナーによって生み出されています。

この記事では、ビデオゲームのサウンドデザインという魅力的なアートとクラフトについて詳しく解説します。ゲームのオーディオエンジニアがどのような業務を行い、どのようなスキルを必要とするのかを見ていきましょう。効果的なゲームサウンドデザインの実例を取り上げるとともに、プロのサウンドデザイナーであるMarshall McGeeの協力のもと、ゲーム用サウンドをデザインする方法もご紹介します。

セクション一覧:

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サウンドデザインとは?

サウンドデザインとは、特定の目的に応じてサウンドを作り出し、形づくるアートです。サウンドデザイナーは現代のメディアにおいて極めて重要な役割を果たしています。大迫力の爆発音からごくわずかな足音に至るまで、サウンドデザインが映画に圧倒的な没入感をもたらします。また、現代の音楽制作における要であり、アプリから自動車まであらゆる製品のUXデザインにおいても重要な要素となっています。

サウンドデザインの基本や実践的なノウハウについて詳しくは、Sound Design 101をご覧ください。

ビデオゲームにおけるサウンドデザイン

ビデオゲームの世界においても、サウンドデザイナーは同じように不可欠な存在です。簡単に言えば、作曲家が手がける劇伴音楽を除き、ゲーム内のあらゆるサウンド–に責任を持っています(ただし、小規模なインディーゲームでは作曲家とサウンドデザイナーを1人が兼任することもあります)。ビデオゲームのサウンドデザインは、銃声や魔法の詠唱音から、キャラクターのセリフ、繊細なアンダースコア、メニュー画面を操作するときの効果音まで、多岐にわたります。そのため、ゲームのサウンドデザイナーは多才なゼネラリストであることが求められます。

また、特有の課題にも直面します。プロのサウンドデザイナーKat Wenske氏が語るように、「ゲームは特殊なメディアです。従来のメディアとは異なり、ユーザー(プレイヤー)がインタラクトし、オーディオ体験全体に影響を与えることができます。すべてのプレイヤーが体験する音響空間は少しずつ異なり、何にどれくらいの時間集中するかはプレイヤー自身がコントロールしているのです。」

このようなインタラクティブ性があるからこそ、ビデオゲームはサウンドデザイナーに独特の難しさをもたらし–同時に独創的な解決策を生み出すきっかけにもなります。それでは、ビデオゲームにおける優れたサウンドデザインの実例を見ていきましょう。

雰囲気の設定

サウンドデザインはゲームの空気感を作り出す中心的な役割を果たします。Wenske氏は次のように続けています。

「3Dの1人称視点ホラーゲームでは、好奇心旺盛なプレイヤーが廊下をゆっくり歩いたり、オブジェクトをじっくり調べたり、あるいは戦闘が起きそうなエリアから距離を取ったりするかもしれません。ゴキブリがカサカサと這う音、建物の軋む音、遠くから響く不穏な戦闘の気配など、サウンドデザインと音楽の繊細さが真価を発揮し、トーンや雰囲気を決定づけるのはまさにこうした場面です。」

サバイバルホラーの金字塔『Silent Hill 2』は、シンプルでありながら感情を強く揺さぶるサウンドデザインで知られています。携帯ラジオのノイズといった細かな演出が、緊張感と恐怖を募らせます。また、サウンドデザイナー兼コンポーザーの山岡晃氏による巧みなアンダースコアも高く評価されました。不穏なアンビエントテクスチャーがゲーム内の音響空間と溶け合い、強烈で不安をかき立てる体験を生み出しています。

リアリズムの創出

ゲームに完全に没頭するには、その世界をリアルに感じられなければなりません。ビデオゲームのサウンドデザインは、その実在感を高める上で決定的な役割を果たします。レースゲームにおいて、その成否を握るのが「エンジン音」です。効果的なエンジン音は、スピード感やパワー、レースの高揚感を余すところなく伝える必要があります。プレイヤーの操作に説得力をもって反応し、ゲームの世界観を反映した、緻密で臨場感あふれるものでなければなりません。

Playstation Europeのスーパーバイジング・サウンドデザイナーであるLoïc Couthier氏が、制作プロセスを紹介してくれました。名作WipEoutシリーズのリマスター版『Omega Collection』のエンジンサウンドを作るために、Native InstrumentsのMASSIVEシンセをどのように活用したかを解説しています。ピッチやオシレータータイプの選択からモジュレーション、エフェクトに至るまで各ステップを説明し–説得力のあるアドレナリンを刺激する仕上がりを実現しています。

象徴的な瞬間の演出

サウンドデザインは複雑を極めることもあれば、驚くほどシンプルであることもあります。

「ゼルダの伝説」シリーズのプレイヤーにとって、謎解き成功時の効果音は特別な存在です。ダンジョンの謎や課題をクリアした瞬間に鳴り響く、あの8音のフレーズです。

この繊細なチャイムのリフレインは、「ゼルダ」シリーズにおける最高に達成感のある瞬間を告げ、シリーズが持つワクワク感や遊び心を象徴しています。効果的なサウンドデザインがいかにゲームの文化的影響力と結びつき得るかを示す好例です。また、サウンドデザインは必ずしも難解なものである必要はなく、選び抜かれたわずか数音でも十分に機能することを教えてくれます。

ゲーム用サウンドの作り方

オリジナルのゲームサウンドをデザインしてみたいと思いませんか?

Marshall McGeeがその方法をわかりやすく解説します。YouTuberであり一流のゲームサウンドデザイナーでもある彼が、Native Instrumentsの動画で、説得力のある魔法のファイアボールサウンドを作成するプロセスを紹介しています。

Marshallが語るように、高度なゲームサウンドデザイン用ソフトウェアは必要ありません。必要なのは、いくつかの無料サンプルと基本的なプラグイン、そしてDAWなどの基本的なツールだけです。

それでは始めましょう。

1. サウンドを計画する

まず、今回作業のベースとなるアニメーションを見てみましょう。魔法使いが劇的なファイアボールを放つ短い動画クリップです。

まずは、このクリップに必要なサウンドをリストアップすることから始めます。これらは大きく2つのグループに分かれます。ファイアボール自体のサウンドと、足音や衣擦れの音などの「フォーリー」サウンドです。

これらのサウンドはさらに細かく分解できます。アニメーションにはいくつかの特徴的な爆発があり、その合間に連続したショットが放たれます。これら各イベントに対して個別のサウンドが必要です。さらに、それぞれのサウンドは、鋭くインパクトのあるアタック、轟くような爆発音、チリチリと弾ける高域など、複数の要素で構成される場合があります。

フォーリーのグループも同様に、個々の足音や腕を突き出す動作などに分解できます。必要なサウンド全体を把握するために、これらすべての要素のリストを作成しましょう。

2. 素材を集める

サウンドのリストが完成したら、次は音源素材を探します。

サウンドデザインでは、自身で録音した音や市販のサンプルライブラリ、ゼロからのシンセシスまで、幅広いツールが使われます。正しいツールや間違ったツールというものはありません。最も重要なのは、それらを創造的に活用することです。

今回は、ファイアボールのサウンドの大半やフォーリーサウンドに、サンプルライブラリから取得したサンプルを使用します。大規模なサンプルライブラリをお持ちでなくても、インターネット上でロイヤリティフリーのサウンドを探したり、自宅やポータブルレコーダーで自ら録音したりすることから始められます。そして、これらのサンプルをKONTAKTインストゥルメントで補強します。

ここではファイアボールに魔法のような質感を加えるために、KINETIC METALを使用しています。

また、迫力あるインパクト音にはACTION STRIKESを使用し、炎のエフェクトをさらに重ねるためにRISE & HITのFire Swooshプリセットを使用しています。

3. オーディオを収録・用意する

音源の準備が整ったら、オーディオをキャプチャしていきましょう。

まずサンプルライブラリをブラウズし、使えそうなサウンドをDAWのタイムラインに配置していきます(この段階では配置場所を気にする必要はありません)。

ここでの目的は、前述の「素材リスト」を念頭に置きながら、異なる特徴を持ちつつ補完し合えるサウンドを集めることです。例えば炎のサウンドを探すときは、鋭いアタック、轟く爆発音、チリチリとした高域などを探します。このように多彩なサウンドパレットを用意しておくことで、後のデザイン工程で多くの選択肢が得られます。

KONTAKTインストゥルメントを使用する際は、気に入った響きが見つかるまで自由に音を鳴らし、後から素早く加工できるようにオーディオとしてレンダリングしておきましょう。

4. オーディオを配置・編集する

取り込んだサウンドのストックが揃ったら、タイムライン上に並べていく作業に移ります。

DAWに動画クリップを読み込み、映像に合わせてサウンドの配置を始めましょう。

タイムライン上にサウンドを配置
タイムライン上にサウンドを配置

まずは最もシンプルな部分から始めます。魔法使いの動きに合わせた足音や衣擦れの音です。

次に、より複雑なファイアボール自体のサウンドへと進みます。

ここには選べる素材がたくさんあります。全体がどうまとまるかに圧倒されるのではなく、各サウンドを1つずつタイムラインに並べ、単体でうまく機能するか確認しながら進めていきましょう。全体の調整は後から行えば大丈夫です。

ゲームサウンドを選択して配置する際は、次の要素を考慮しましょう。

  • Timing. ファイアボールのアニメーションに対して、各サウンドがいつ、どのくらいの長さで鳴るか?ファイアボールの挙動に合わせてオーディオクリップのフェードインやフェードアウトを調整すべきか?サウンドのどの部分を使いたいか?鋭いアタックだけか、それとも減衰していくノイズ部分か?
  • Pitch. ピッチを上げてクリップを短くスピーディーにしたり、ピッチを下げて引き伸ばしたりしてみましょう。クリップのピッチを調整することでタイミングの調整にも役立ちます。今回の例では、炎のサウンドのピッチを上げることで、より短く鋭い感触になり、クリップ中盤の連続したファイアボールと見事にマッチします。
  • Volume. 前面に出したいサウンドは音量を上げます。サウンドを背景に引かせたい場合–例えば、短い爆発音を支える長めのチリチリとしたテクスチャーなど–は音量を下げましょう。
  • EQ. 映像に照らして目的を果たす周波数だけに焦点を絞り、不要な周波数はイコライザー(EQ)でカットします。例えば、チリチリとしたテクスチャーにはローエンド(低音域)はおそらく不要なので、カットしておきましょう。

5. 全体像を確認する

個々のサウンドの調整が終わったら、今度は一歩引いて全体を見渡してみましょう。

もう一度素材全体を通して再生し、すべてのサウンドを同時に聴いてその効果を確かめます。それらのサウンドはどのような感情を呼び起こすでしょうか?映像の動き、雰囲気、激しさとしっかり調和しているかを確認しましょう。

説得力のある全体的な効果を生み出すために、この段階でさらに微調整が必要になるでしょう。個々のサウンドをさらに調整したり、一部を差し替えたりすることもあります。

また、サウンドをグループとしてまとめて調整することも考えられます。例えば、全体の周波数バランスは適切でしょうか?EQを使って濁った中音域を削ったり、耳障りな高音域を抑えたりすることができます。

6. 仕上げの処理

最後に、サウンドデザインにマスター処理を施して仕上げましょう。

リバーブをわずかに加えることで、クリップ全体に空間的な広がりが生まれ、リアルな奥行きが得られます。Native InstrumentsのRC 48リバーブを使用し、バスルーム風の設定を適用すると、今回の素材によく合い、距離感の近い緊迫した雰囲気を演出できます。

RC 48リバーブを使用して空間を演出
RC 48リバーブを使用して空間的な広がりを演出

(注:サブベースの帯域にはリバーブをかけないようにしましょう。クリアな質感を保つため、サブベースを含むオーディオクリップは別のチャンネルに配置し、個別に処理してください。)

2チャンネル・コンプレッサーのVARI COMPで軽くコンプレッションをかけることでサウンドに一体感が生まれ、リミッターをわずかに適用することで全体のラウドネスを高めることができます。

VARI COMPコンプレッサーを使用してサウンドに一体感を加える
VARI COMPコンプレッサーを使用してサウンドに一体感を加える

独自のビデオゲーム・サウンドをデザイン

本記事では、ビデオゲームのサウンドデザインという魅力的な世界を探求してきました。ゲームサウンドデザイナーの役割を学び、効果的なサウンドデザインの実例も確認しました。次は、あなた自身のサウンドデザインの旅を始める番です。

初心者の方にもすぐに始めていただけるよう、無料のサウンドデザイン用プラグインバンドルをご用意しました。KOMPLETE STARTは無料でダウンロードでき、2,000種類以上のスタジオクオリティのサウンド、16種類のプロ仕様シンセ、さらにサンプリング音源、エフェクト、ループが収録されており、今すぐ本格的なサウンドデザインを始めることができます。

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